世界で進む菜食の潮流:1990年代と2020年代の比較から見える変化

雑学
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近年、欧米を中心に「ベジタリアンが増えている」といった話題を耳にすることが多くなりました。

では、実際にこの数十年でどのような変化が起きているのでしょうか? 

本記事では、1990年代と2020年代を比較しながら、世界的なベジタリアン/ヴィーガン人口の推移とその背景を探ってみます。

 

🌍 世界全体で見るベジタリアン/ヴィーガン人口の推移

▶ 1990年代:ほとんどゼロに近かった「ヴィーガン」

1990年代当時、世界でヴィーガン(完全菜食主義者)を自認する人の割合は、全人口の 0.1%未満 にすぎませんでした。統計も限られており、ほとんど目立たない存在だったといえます。

ベジタリアン(卵や乳製品を含む菜食)の割合も、地域によっては多少存在していたものの、全体では 数%未満 が一般的でした。

▶ 2020年代:1%に達したヴィーガン、拡大する植物性志向
2020年代に入り、状況は大きく変わりました。世界のヴィーガン人口は約1%(約7,500〜8,000万人) に拡大。

ベジタリアンや「肉の摂取を減らす」フレキシタリアンなどを含めると、植物性食中心の人々は世界人口の10〜20%に達している とも推定されています。

これは、環境意識の高まりや動物福祉、健康志向のトレンドによって、世界規模で食生活に変化が起きている証です。

 

📊 地域別:1990年代と2020年代の比較

以下は、主要な欧米諸国におけるベジタリアン/ヴィーガンの割合を、時代ごとに比較した一覧です。

🔍 変化の背景にあるものとは?

ベジタリアンやヴィーガンが増加している背景には、以下のような理由があります:

気候変動への意識の高まり
 畜産業が温室効果ガスの主要な原因の一つとされる中、肉を減らすことで環境への負荷を軽減しようとする動きが強まっています。

動物福祉への配慮
 動物の権利や命を尊重する考え方が、若年層を中心に広がっています。

健康志向の上昇
 肥満・生活習慣病の予防、体重管理の一環として、植物性中心の食生活を選ぶ人が増えています。

代替肉やプラントベース食品の進化
 大豆ミートやオートミルクなどの製品の登場で、「菜食のハードル」が大きく下がったことも影響しています。

 

✅ まとめ:ゆるやかに、でも確実に進行する変化

1990年代にはほとんど見られなかったヴィーガンやベジタリアンの食習慣は、2020年代に入り、確実に広がりを見せています。

とくに欧米では、若年層を中心に「食べる」という日常行動の選択が、より倫理的で健康的なものへとシフトしているのです。

この潮流は、今後もますます世界中で加速していく可能性があります。

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