えっ、ナスやジャガイモにニコチンが入ってるの!?-その真相と安全性をわかりやすく解説

雑学
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私たちの食卓によくのぼる「ナス」や「ジャガイモ」。実はこれらの野菜に微量のニコチンが含まれていることをご存知でしょうか?

「えっ、ニコチンってタバコのあの依存性のある成分じゃないの?」
「ナスを食べすぎたら体に悪いの?」

そんな不安や疑問を持たれた方のために、今回はナスなどに含まれるニコチンの正体と、その安全性について、科学的にやさしく解説します。

✅ ナスやジャガイモには微量のニコチンが含まれている

ナスやジャガイモ、トマト、ピーマンなどはすべてナス科の植物。この「ナス科」に共通して含まれているのが、天然のアルカロイド化合物であるニコチンです。

とはいえ、心配はいりません。その含有量は非常に微量で、以下のようなレベルです:

野菜名 ニコチン含有量の目安(ng/g)
ナス(茄子) 約100 ng/g(=0.1 μg/g)
トマト 約40–50 ng/g
ジャガイモ 約10–20 ng/g
ピーマン 約7 ng/g

※ng(ナノグラム)=1グラムの10億分の1

たとえば、ナスを1kg食べたとしても、含まれるニコチン量はわずか0.1mg程度。これは、次に説明する「タバコ1本」と比較すると極めて少ない量です。

🚬 ナス1kgとタバコ1本のニコチン量を比較すると?

タバコ1本のニコチン量:約12mg
ナス1kgのニコチン量 :約0.1mg

つまり、ナス約120kg分でようやくタバコ1本分のニコチン量に相当します。

👀 ナス120kgってどれくらい?
→ 中くらいのナス約300本分!現実的には到底食べられません。

🧠 ナスのニコチンで依存症になる心配はないの?

ここが最も気になる点かもしれませんが、結論から言えば「ナスを食べてニコチン中毒になることは絶対にありません」。

その理由は以下のとおりです:

① 含有量が少なすぎる
タバコの1/120しかない量では、脳に影響を与えるニコチン濃度に達しません。

② 摂取経路が異なる
タバコ:肺から一気に脳に届き、ドーパミンを放出させて快感を与える
ナス:消化吸収を経て、ゆっくり血中に入るため、脳の報酬系にほとんど影響を与えない

③ 科学的にも依存性は否定されている
医学研究でも「ナス科野菜に含まれるニコチンでは、血中濃度が依存形成の閾値を超えることはない」とされており、WHOやFDAも問題視していません。

🧾 まとめ:ナスは安全、むしろ健康に良い

ナスやジャガイモには微量のニコチンが含まれている

しかし量は極めて少なく、依存性や健康被害の心配はまったくない

野菜として普通に食べる分には、むしろ抗酸化成分(ナスニンなど)や食物繊維が豊富で健康に良い

📌 ひとことメモ

実はカリフラワーなどナス科でない野菜にも微量のニコチンが検出されることがありますが、これは自然界において植物が昆虫から身を守るための「防御物質」としてニコチンを作り出しているためです。

ナスをおいしくいただくたびに、「これにも微量のニコチンが…」とふと考えてしまうかもしれませんが、どうぞ安心して召し上がってください。

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