高雄・鳳山區に位置する紅毛港保安堂は、台湾で唯一「日本海軍の軍艦と艦長」を祀る珍しい廟(びょう)として知られています。
その独特な背景や近年設置された安倍晋三元首相の銅像など、非常にユニークな見どころがたくさんです。
🏯 見どころと歴史背景
日本海軍由来の信仰
起源は1923年(大正12年)、漁民が海で人骨を引き上げ、地元祠に祀ったのが始まり。その後、1946年にも船上でさらに人骨—「海府大元帥」と称される日本第38号哨戒艇艦長・高田又男と判明—が引き上げられ祀られたのが現在の主神です。
日本海軍モチーフの装飾
本殿には菊花紋章、旭日旗、注連縄などの日本風意匠が施され、軍歌「軍艦行進曲」が朝夕に流れます。
軍艦模型(約2 mの第38号哨戒艇)
1991年に地元船匠が実際の艦の縮尺模型を制作し、祀るようになりました。
🕊️ 安倍晋三元首相の銅像
建立背景
2022年9月に冥福と日台友好を祈念して設置され、多くの台湾人や日本人が参拝に訪れています。2025年6月には遺族である安倍昭恵さんが献花に訪れたというニュースも話題となりました。
銅像設置後の状況
建立当初には憲兵服を着た参列者がいたとされますが、これは民間ボランティアによる自発的もの。政府・軍の公式参加ではありません。
安倍紀念公園
開園日:2025年4月29日、記念碑と緑地空間が整備され除幕式が行われました。
出席者:日本・自民党議員の高市早苗氏、高雄市副市長や立法委員が参加。
目的:「台湾と日本の日台友好」や安倍晋三氏の遺志を記念するための空間として整備されたものです。
✅ ウォーキング旅行への提案
高雄中心地や旗津・蓮池潭エリアを巡るついでに立ち寄りやすいスポットです。
地元住民との会話を楽しみながら、異色の歴史・信仰の世界を味わってみてください。