「何者かにならなくていい」
「ちゃんとしなくても大丈夫」
「ポジティブでいようとしなくていい」
そうやって、少しずつ自分をゆるめる記事を書いてきました。
でも最近、こんな声をいただきました。
「読んでいてすごく共感しました。でも実際は、頭で分かっていても、気持ちが追いつかないんです」
その言葉に、私も深くうなずいてしまいました。
そう、私たちは“わかっていても変えられない気持ち”と、日々向き合っているのです。
「楽になりたいのに、なれない」そんな自分がつらかった
私も何度も思いました。
「考え方を変えれば、もっと楽になれるのに」
「気にしすぎなければ、うまくいくのに」
でも、それができない自分をまた責めてしまって、さらにしんどくなる。
そうやって、自分をゆるめたいのに、ゆるめられないというジレンマに何度もぶつかってきました。
私は少しずつ気づいてきたんです。
頭で理解したことが心に落ちてくるまでには、「時間」と「体験」が必要だということに。
本を読んだり、人の話を聞いたりして「なるほど」と思っても、
実際に「失敗しても責められなかった」
「泣いたら受け止めてもらえた」
「休んでも何も壊れなかった」――
そんな“小さな成功体験”があって初めて、心が納得していく。
だから、「気持ちが追いつかないのはダメなこと」じゃない。
それは、“これから心が追いついていく準備をしている”ということなのだと思います。
🔍補足:
「わかっているのにできない」ことに苦しむのは、真剣に向き合っている証拠です。
変わるためには、“焦らず、何度でもゆっくり繰り返すこと”がとても大切です。
小さな一歩は、気持ちの「居場所」をつくることから
私は最近、「今日の自分に優しくできる時間」を少しだけでも持つようにしています。
たとえば――
・10分だけ深呼吸しながらぼーっとする
・手帳に、誰にも見せない“本音”を書いてみる
・「つらい」と声に出してみる
・ひとりの時間に、無音で過ごしてみる
こういう「なにもしない時間」が、実は心の緊張をほどく“居場所”になるんです。
すると不思議と、「変わろう」としなくても、少しずつ変化が起き始めるようになりました。
そのままのあなたに、心が追いついてくる日がくる
もしあなたが今、「わかってるけど、どうしてもできない」と感じているなら。
変わらなきゃ、と焦らなくていいんです。
変わる準備は、もう始まっているから。
何度でも、心が納得するまで繰り返して大丈夫。
立ち止まっても、同じ場所をぐるぐる回っているように見えても、あなたは、ちゃんと前に進んでいます。
この場所が、あなたの心が一息つける“居場所”になりますように。