無関心であることが“都合のいい人々”を生み出す
選挙が近づくたびに、「投票に行こう」という呼びかけが増えます。
しかし、実際の投票率は半数に届かないことも少なくありません。なぜ、これほど多くの人が投票を“しない”のでしょうか？
その裏で、静かにほくそ笑んでいる政治家がいます。彼らの本音は、「国民には無関心でいてほしい」。
なぜなら、有権者が政治に無関心でいればいるほど、特定の支持団体や組織の票で当選できる可能性が高まるからです。
つまり、「無関心」はある種の“協力”なのです。何もしないという選択が、既得権を守る政治家たちを助け、彼らの思い通りに国会を動かす手助けになってしまっているのです。
“関心を持つこと”が最大の脅威
政治家が最も恐れるのは、「これまで選挙に行かなかった人々」が関心を持ち、投票に行き始めることです。
無党派層の動きは予測不能であり、組織票を前提にした戦略が通用しなくなるからです。
また、有権者が政治に目を向ければ、日頃の議会での発言や出席率、政治資金の使い方なども厳しくチェックされるようになります。
言い換えれば、無関心でいればいるほど、政治家は“ラク”に仕事ができるというわけです。
だからこそ、表では「投票に行ってください」と言いながらも、実際には政治教育を積極的に行おうとせず、インターネット投票などの制度改革にも後ろ向きな議員が多いのです。
私たちの無関心が社会をゆがめている
「誰がやっても同じ」「投票しても変わらない」—そう思って選挙に行かないことは、現状を追認することにほかなりません。むしろ、「このままでいい」と言っているに等しいのです。
そうした沈黙が続くと、声の大きな一部の団体や組織だけが優遇され、生活者の本音や多様な価値観は政策の中に反映されにくくなります。
結果として、「普通の人たち」が生きにくい社会になってしまうのです。
つまり、私たちの無関心は、間接的に自分や家族の暮らしに悪影響を及ぼしているということなのです。
“無関心”を破る力、それが一票
では、どうすればいいのでしょうか？ 答えはシンプルです。「無関心でいることをやめる」こと。そして、その意思を一票という形で表明することです。
候補者の名前が分からない、政策の違いが分からない、そんなときはまず選挙公報や比較サイトを見てみましょう。短い時間で「自分に近い考え方」を持つ人は見つけられます。
私たちが関心を持ち、声を上げ、投票に行けば、政治家は無視できなくなります。彼らにとって「票」はすべての原動力であり、評価基準なのです。
結論：無関心をやめたとき、政治は変わる
政治家の本音が「国民には無関心でいてくれ」なら、私たちがすべきことは明確です。
関心を持ち、意思を持ち、行動すること。それこそが、健全な民主主義を育て、社会の方向性を正す第一歩です。
たった一票でも、無関心の壁を破るには十分です。その一票が連鎖を呼び、社会を変えていくのです。
