“組織票当選”議員の自己保身が政治を腐らせる

時事問題
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組織に守られた政治家たちの素顔

日本の国会には、「組織票」によって当選した政治家が少なくありません。

労働組合、業界団体、宗教団体などからの集票支援を受け、選挙戦をほぼ“無風”で乗り切る――そんな議員は、選挙戦を「国民との対話の場」ではなく、「既得権益の引き継ぎ式」と見ている節があります。

こうした議員にとって最も恐ろしいのは、投票率が上がること。なぜなら、無党派層や一般市民の一票が増えれば、自分たちの「固定票」が相対的に弱まってしまうからです。その結果、次回の選挙で落選するリスクが高まるのです。

だから彼らは、あからさまに口には出さなくても、国民が政治に関心を持つことを歓迎しません。その「無言の本音」こそが、日本の政治をゆっくりと腐らせているのです。

 

自己保身こそが政治の劣化を招く

組織票で安定的に当選してきた議員は、有権者全体の声よりも、自分を支える組織の意向を優先しがちです。

たとえば、医療団体の支援を受けた議員が診療報酬の利権に敏感になったり、建設業界の支援を受けた議員が公共工事を優先したりするのは、その典型です。

つまり、彼らにとって政治とは「公共のため」ではなく「組織の利益を守る手段」になってしまっているのです。

そしてそのような政治が、政策の歪みや税金の無駄遣い、透明性の欠如を引き起こします。

さらに問題なのは、こうした議員ほど「変化」を嫌うことです。

なぜなら、変化は「組織が築いた安定構造の崩壊」に繋がりかねないからです。結果として、日本の政治は古い慣習にとどまり、改革が進まず、国民の不満が膨らんでいくという悪循環に陥るのです。

 

本当に必要なのは“市民の声”を恐れない政治家

私たちが求めるべきは、「誰の支持もなくフラフラしている議員」ではありません。必要なのは、組織の利益ではなく“市民の利益”を最優先に考える政治家です。

現場に足を運び、市民の声に耳を傾け、透明性をもって政策を提案する。そんな“信頼できる政治家”が育つには、国民一人ひとりの関心と参加が不可欠です。

投票率が上がれば、組織票の力は相対的に下がります。無関心だった層の声が政治を動かすようになれば、政治家たちは変わらざるを得ません。

つまり、私たちが投票することが、政治を変え、自己保身ではなく“公共”を担う政治家を選び出す力になるのです。

 

腐敗を止める鍵はあなたの一票

「どうせ誰がやっても同じ」と思っている人も多いかもしれません。しかし、その“誰か”を選んでいるのは、他ならぬ私たちです。

選挙に参加しなければ、既得権益に守られた議員たちはますます居心地の良い世界を築いていきます。

逆に、あなたが関心を持ち、一票を投じることで、政治は徐々に変化していきます。

組織票の壁は高いかもしれませんが、それを乗り越えるのは、無関心から目覚めた私たち一人ひとりの力です。

日本の政治を市民の手に取り戻すために。腐敗を断ち切り、未来をつくるために。その第一歩があなたの一票なのです。

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