祖父が語った“戦後の一票”—私が選挙に行くわけ

時事問題
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戦争を知る世代の言葉

私の祖父は、大正生まれの戦争経験者でした。厳しい時代を生き抜き、戦後の混乱期にようやく手にしたものの一つが「選挙権」でした。

ある日、祖父がふと口にした言葉が、今でも私の心に残っています。「戦争のあと、初めて自分で政府を選べるって知ったとき、本当に涙が出たよ」

それまでは国の方針に文句を言う自由もなく、ただ命令に従うだけだったというのです。

投票とは、国の未来に自分の意志を反映できる「とてつもない自由」だと、祖父は教えてくれました。

 

平和な時代に薄れる“感謝”

私たちは、生まれたときから選挙権を持つことが当たり前でした。戦争を知らず、物質的に恵まれた時代に育ったからこそ、「投票のありがたみ」が実感しにくいのかもしれません。

しかし、考えてみてください。世界には今でも自由に選挙ができない国があり、命がけで民主主義を求めて立ち上がる人々もいます。

私たちは、何のリスクもなく一票を投じることができる。これは、先人たちが命をかけて勝ち取った「贈り物」なのです。

 

一票には歴史が詰まっている

祖父が亡くなって何年も経ちますが、選挙があるたびに祖父の言葉を思い出します。「一票は、未来への責任だよ」

投票所に足を運ぶことで、私は祖父の思いを受け継ぎ、未来の世代に「あなたにもその権利がある」と伝えることができる。選挙は過去と未来をつなぐ架け橋なのです。

誰のためでもなく、自分自身のために。そして、まだ声を持たない未来の子どもたちのために。

私は、選挙に行きます。それが、自由と平和への小さな恩返しだと思うからです。

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